イベントコンパニオンをしていたことのある現在40代のるみさんという女性。もう十年以上前の出来事をはっきり覚えている。ダブルワークで休みなく働いていたころだった。登録している派遣会社からの斡旋でその週末も大きなケータイ会社合同主催の展示会にコンパニオンとして入ることになった。明るい性格だが人見知りで、大勢の不特定多数の人がいる場所は得意ではない。気も張っていたのだろう、イベントが始まって早々連日の疲れもあって具合が悪くなってしまった。少し休むことになったのだが、誰もいない暗い控室でソレは息をひそめて待っていた。