
ハンドルネームで鶴さんという東北にお住いの男性の体験。彼の生まれ育った地域は田舎だそうだが祖父母の家はさらに田舎だった。隣家との間は相当離れており、どんなに大声で騒ごうが迷惑にならないくらいだ。大きな母屋に離れがあり、敷地も広く、防風林や蔵、先祖代々の墓までもが区画の中にあったという。自然に恵まれ格好の遊び場だったが、小学校入学を機に盆とお正月の年二回だけ憂鬱な場所になってしまう。明治生まれの家長だった厳しいお爺さんに、お墓とお墓の横にある〝お地蔵様″と家人が呼んでいた石柱の掃除を任されたからだ。細長い石柱に丸い歪な石が乗せてあるだけのお地蔵さまだが、決して頭(丸い石)を落とすなと言われていた。
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Audible: 実説 城谷怪談:四ツ首 (前編)